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「Windows 11 22H2/23H2」に2025年5月セキュリティパッチを適用できない問題が発生中【5月30日追記】
デバイスの修復が必要とのエラー。Azure仮想マシンは回避策アリ
2025年5月29日 13:08
2025年5月のセキュリティ更新プログラム「KB5058405」が、一部の「Windows 11 バージョン 22H2/23H2」デバイスにインストールできないという問題が報告されているとのこと。米Microsoftが5月28日(現地時間)、「Windows release health」で明らかにした。
同社によると、この問題が発生した環境では以下の回復エラーが表示されることがあるとのこと。発生するのは「Windows 11、バージョン22H2/23H2」のみで、他のOSには今のところ影響が確認されていないようだ。
Your PC/Device needs to be repaired
The operating system couldn't be loaded because a required file is missing or contains errors.
File: ACPI.sys
Error code: 0xc0000098
「ACPI.sys」ファイル(Advanced Configuration and Power Interface)は、Windowsがハードウェアリソースと電源状態を管理する重要なWindowsシステムドライバーだ。ただし、同じエラーが他のファイル名で発生したという報告もあるという。
本事象に遭遇した環境はごく少数で、主に以下のような仮想環境で実行されているデバイスが該当する。
- Azure仮想マシン
- Azure仮想デスクトップ
- CitrixまたはHyper-Vでホストされているオンプレミスの仮想マシン
こうした仮想マシンの多くはエンタープライズ環境で用いられるもので、Home/Proエディションを使用している一般のホームユーザーがこの問題に直面する可能性は低いとみられている。
同社は現在、この問題を調査中。詳細が判明次第知らせるとしている。
[2025年5月30日編集部追記] 5月29日付で「Windows release health」ページが更新され、Azure上の仮想マシンでの回避策が発表された。Microsoft Learnに掲載されているAzure仮想マシンの修復コマンドを使用してWindows VMを修復する方法を用いることで、問題を回避可能。また、本問題を修正する定例外パッチ(OOB)が近日中に公開されるという。